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感染症への耐性の強い社会を作ろう

2020年4月10日


4月7日に緊急事態宣言後のコロナウイルスの感染拡大が止まらない。

感染症への耐性の強い社会を作るために。カギを握るのは市民一人一人の行動変容だ。

人間は頭では「危険」「やめたほうがいい」と分かっていることをやってしまう。

背景にあるのは根拠のない思い込みだ。「正常性バイアス」と呼ぶ自分に都合の悪い情報を過小評価するバイアス(認識のゆがみ)だ。

土砂崩れや洪水で、いざという時に避難勧告や指示が出た地域で避難所に逃げた人の割合は0.74%に過ぎない。「いますぐ非難しなくても大丈夫」というバイアスが妨げになって、危険な場所に多くの人が居続ける。

「利他性」が行動変化を即す

大阪大学の大竹文雄教授(行動経済学)が行動変容を即すキーワードが「利他性」であることを突き止めた。

自分だけでなく他人のためになる「利他性」を軸にしたメッセージの方がはるかに効き目がある。行動経済学でいう「ナッジ」(肘で軽く突っつくこと)の手法がウイルスの感染防止にも有効だという。

今回のコロナウイルスの感染でも、感染しても症状が軽い若者に「あなたが『3密』状態を避けることが、周囲の人の命を助けます。」というメッセージをSNS経由で届ける意味は大きい。「あなたの軽率な振る舞いが周りの人の命を危険にさらします」といった、やや脅迫的な呼びかけも必要かもしれない。

隣人とのつながりの薄い都市部のほうが利他的メッセージの効果が大きかった。

100年に一度といわれるコロナウイルス過は、社会全体の考え方や習慣を変えるきっかけになるかもしれない。

他の人のために何かをしようとする「利他の心」は仏教的な概念でもある。キリスト教での汝の隣人を愛せよ」も同じく、人間の心のあるべき姿がコロナウイルスに対抗する最も強力なワクチンなのかも知れない。

(文責 佐藤健一)


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