コロナとウーバーイーツと宅急便
コロナとウーバーイーツと宅急便
6月1日の日経に宅配代行サービス「ウーバーイーツと店舗向け音楽配信サービスUSENが業務提携」とありました。ウーバーイーツの日本国内加盟店はコロナウイルスでの外出自粛の影響で約25,000店と2019年9月末から70%増えました。USENの顧客は約75万店ありますので、ウーバーイーツへの加盟を促すほか、飲食店が店内と宅配の注文や売り上げで一元管理できるようにするそうです。
日本の宅配便の王者ヤマト運輸が宅急便を始めたのが1976年です。初日の取り扱いは11個でした。始まりの頃は宅急便の取り次ぎを酒屋さんにお願いしたのは有名な話です。
1984年に1万人だったヤマト運輸の社員は2019年には18万人に、1980年に2,226万個だった宅急便個数は、2019年には17億個にまで成長しました。
今や宅急便は社会インフラになっていますが、ウーバーイーツは第二の宅急便になれるのでしょうか。
1973年に私は就職活動でヤマト運輸(当時は大和運輸)の役員面接で落とされました。大手運送業者に就職し40年間在籍しましたが、まさか宅急便がここまで発展するとは夢にも思いませんでしたし、誰一人考えもつかなかったと思います。当時のヤマト運輸社長の小倉昌男さん以外は。
コロナウイルス感染が何年続くかは予想できませんが、ウーバーイーツが第二の宅急便になるか注目したいものです。ちなみに宅急便は戦後最も人を雇用しました。
今回のことでコロナウイルス感染防止で密を防ぐための店舗の休業が、お店へ行って食事をする文化を変えるきっかけになっているようです。
例えば中国や中華計の影響力の強い国では食事は外でとる習慣が根付いて来ました。コロナウイルス感染防止で食堂街が閉鎖されてからは家で食事する人が増えています。食事の宅配を使えることがベースにあります。感染症への恐怖がそれを促進しています。
コロナウイルス感染は2-3年続くと予想されています。最近では東京新宿歌舞伎町のクラブなどが感染源として注目されています。「密状態が売り」の業態に未来はないと思います。
居酒屋の塚田農場が塚田食堂に衣替えして営業を再開しました。業態の変更がなければ存続できない店舗もあります。企業経営者は自分の業態がコロナ後も存続できるのか否かを真剣に考えなければならない時です。
通関業者も中国貿易一辺倒の会社は今後厳しい経営環境になることが予想されます。働いている通関士・従業者の皆様も自分たちの行く末をよくよく考えねばならない時期に来ています。アデプタスも微力ながら必要なお手伝いをして参りたいと思います。
(文責:佐藤健一)