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第52回通関士試験の合格発表について

2019年3月20日


ようやく春めいてきました。2019年が春とともに本格的にスタートします。
去年の12月7日に第52回通関士試験の合格発表がありました。全国での受験者6,218人で合格者905人/合格率14.6%でした。


受験者は1998年の11,639人をピークに下降の一途を辿り、20年で半減してます。国家試験の受験者は司法試験(ピークの15%)や税理士試験(受験者はピークの61%)などでも減少しており、合格が難しく、大変な仕事を避けていることが原因にあります。一方、中小企業診断士の受験者は増加しています。
人々は通関士が独立営業できないことや通関士資格が無くても貿易業務に携わるのに何の障害もないのかといった意見があります。通関士制度を維持するために、今こそ、官民の知恵が必要です。

ここは通関士を魅力的にするために、財務省関税局は、通関士個人営業を認めるべきと思います。
そもそも通関業の新規免許の条件に2期続けて黒字経営でないと許可しない(基本通達5-1)などは、既存の黒字を出している企業でないと通関業申請が難しいものがあります。これは国家規制そのもので自由主義経済とは矛盾しています。TPP11や日欧EPAがスタートして、米国は一国主義で日本は自由貿易だと言ってますが、現実は違います。多くの岩盤規制が日本経済の飛躍を阻害しているのは明らかです。

TPP11や日欧EPAで原産地証明書の自己申告ができるようになったのに、半数の中小企業が輸出入で原産地証明書による輸入国の低い関税を使えないのは、原産地基準が理解できていないからです。現状の通関士は、フォワーダー(貨物利用運送事業者)や通関業者に採用されないと通関士として仕事ができません。また、企業は利益優先で通関士の数が限定されてしまっている。ゆえに多くの中小企業への通関業務のサービスが希薄になり、輸出入が拡大しない状況なのです。

今こそ、通関業許可の「黒字規定を廃止」して、通関業許可を自由化し、通関士の個人営業を認め、魅力ある通関士制度にして、通関士になりたい人を増やして行ければと思います。

㈱アデプタスは、全国47,000人の通関士及び通関士試験合格者(有資格者)の皆さんと連帯して、通関士の個人営業の獲得を目指し頑張って参ります。

(佐藤)


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