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トランプ関税とは何か(1)

2025年4月2日


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関税制度とは何か?

米国トランプ大統領が、世界各国に対し関税を武器に政治的、経済的な外交を進めている。「トランプ関税」として日本や世界中に「関税」という言葉が広がっています。

小生が通関業務を始めた1970年代初めは実行関税率表の基本税率、暫定税率、特恵税率、GATT税率などがありました。

もちろん消費税は無くぜいたく税と言われた「物品税」がありました。

GATT(関税及び貿易に関する一般協定):1947年にジュネーブで締結された関税障壁打開のために、関税や輸出入規制など貿易上の障害を排除し、自由かつ無差別な国際貿易の促進を目的とする国際経済協定。

WTO(国際貿易機関)は、GATTの枠内に収まらない新しい分野のルール策定の必要性から1995年発効のWTO協定に基づき設立された国際機関です。

WTOは、1988年にHS(ハーモナイズドシステム)を新しい関税分類システムとして採用し、現在は世界の消費の98%がHSコードシステムを使用して分類されています。日本は、2002年にWTOに加盟しました。

GATTでのウルグアイ・ラウンドとその後もWTOの下で関税引き下げの努力が行われ、単純平均実効税率は4.3%、米国.3.3%

EU5.1%カナダ3.9%メキシコ7.1%まで引き下げられました。

しかし、2010年以降になると各国の国内産業の衰退や中国の台頭への警戒感から自由貿易への懐疑的な見方が広まりました。

トランプ政権第1期目で保護主義政策が進められ、バイデン政権にも対中国政策を中心に引き継がれて、トランプ大統領就任前年の2016年度に348億ドルだった関税収入は、2022年には1,000億ドルになっています。

米国のベッセント財務長官はトランプ関税の目的を①不公正な取引慣行の是正➁連邦歳入の増加③各国との交渉材料とする。と発言しています。トランプ大統領は関税を利用して製造業を活性化して、米国が貿易不均衡によって、他国から「食い物にされる」のを阻止するとしています。「我が国に企業を呼び戻す」として「米国内で製造する企業に対しては、さらに税金を引き下げるつもりだ。強力な関税でこれらの企業を保護する」。としています。

またラトニック商務長官は、歳入増を目指すとして、関税からの収入はトランプ大統領が公約した減税の対象となります。トランプ大統領は「2017年に導入した所得税減税の延長を望んでいる。同減税装置の多くは2025年末に期限切れとなる。これらの減税措置により向こう10年間で4兆6千億ドル減ると予想される。ベッセント財務長官は、トランプ大統領の追加関税が完全に実施されれば、同じ期間に2兆5千億ドルから3兆ドルの歳入をもたらす可能性がある。」と主張しています。

また、ㇻトニック財務長官は、トランプ大統領は経済制裁の効果については懐疑的であるが、関税こそが外交交渉で優位に立つための手段だと考えている。と述べています。トランプ関税とは何か(2)に続く)