コロナウイルス感染緊急事態宣言で司法も崩壊の危機
コロナウイルス感染緊急事態宣言で司法も崩壊の危機
コロナウイルス拡大での緊急事態宣言が5月末まで延長しましたが、休業の影響を受け中小企業の倒産が増えています。ところが4月の都内の倒産件数は前年同月比で1割減でした。
理由は東京地裁が東京弁護士会に送った「不急の申し立ては控えるように」との通知です。
緊急事態宣言による東京地裁も業務縮小で破産手続きができなくなってしまいました。
「不急の破産申請なんてあり得ない」との弁護士からの抗議で破産手続きの申請は受け付けるが審査は遅れています。
中小企業の倒産はこれからどんどん増えることが予想されます。破産申請など緊急を要する訴訟は裁判所の業務縮小から外すべきですね。
ちなみに米国では倒産裁判所という専門の裁判所があり、破産手続きがスムーズに行われています。さすが、合理主義の国、企業を大切にしてますね。日本も他国のいいところはすぐマネしたほうがいいですね。また米国国際貿易裁判所や米国巡回裁判所では関税関係の訴訟を取り扱います。貿易関係、関税関係の訴訟は企業の利益と密接不可分ですから、さすが米国です。
小生は所用で一昨日(5月11日)に東京港の大井ふ頭に行きましたが、都バスが海上コンテナの大混雑に巻き込まれて10分で行けるところが30分以上余分に時間がかかりました。コロナウイルス感染の影響で世界的に滞ていた輸出入貨物が戻ってきてピークになっています。
ところが税関の職員は政府の在宅勤務の指令を受けて半数が在宅勤務中で輸出入通関の対応はしていないそうです。輸出入通関件数がピークになったのに税案の担当職員が不在でも税関業務に支障がないとすれば税関職員の半数は不要ということになります。
確かにNACCSシステムで油種入通関は自動化されていますので税関職員が申告書を1件1件申告価格や輸出入品目のHSコードをチェックし、輸入の関税額が正しいか否かをチェックする必要がないですのでもっと税関職員は削減できるのかもしれません。
緊急事態宣言は主要都市を除き解除されましたが、人と人が接触を避ける状況はかなりの期間は続くことになります。法務省関係はまだまだ人間が集まって仕事をすることが基本になってますので、まだまだ制度崩壊の危機は続くでしょう。
一方、財務省関税局の輸出入通関制度は関係書類のIT化が進みペーパーレス化が加速されることを期待しております。
(文責: 佐藤健一)