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コロナウイルス対応で対中国貿易に見るドイツの危険な考え方

2020年5月13日


コロナウイルス対応で対中国貿易に見るドイツの危険な考え方

米国トランプ大統領は、武漢の研究所でコロナウイルスが人工的に作られた流出した証拠があると表明しました。ドイツのシュペーゲル誌は「ウイルスが武漢の研究所から漏れでたという証拠はない。トランプ大統領が自分のコロナ対策の失敗から国民の目をそらすためのものだ」と書いています。

なぜドイツは何の根拠もなく武漢の研究所からの流出を否定し中国を免罪するようなことをいうのか。その理由は簡単です。ドイツと中国の貿易です。

EUの対中輸出の半分と、輸入の4分の1はドイツです。最近は中国からの直接投資が大きく増大していました。

ドイツはヒトラーのナチス政権が起こした第二次世界大戦で壊滅的な損害をだし、ナチスによるユダヤ人虐殺もあり、世界から厳しい目で見られました。

戦後の米国とソビエト連邦の対立からベルリンの壁が作られドイツは、東ドイツと西ドイツに分断されました。

しかし米国がマーシャル・プランで4年間にわたり西ドイツに130億ドルを供与しました。西ドイツは機械などの生産設備を米国から購入し、工場を修理することができました。そして今度は製品を作り、それを輸出することで外貨を獲得できるようになったのです。米国はマーシャル・プランを受け入れる国に対しては価格統制を廃止し、自由価格を守るとともに為替レートを固定し、西ドイツを支援しました。

なにも無い焼け野原のところへアメリカの資本、アメリカの生産設備、大量生産のノウハウなどがドッと入ってきたので、最初の頃の投資リターンは極めて高かったです。

それに加え1950年の朝鮮動乱の勃発でドイツの鉄鋼産業は特需に沸きました。

ドイツの再軍備に対して欧州周辺国は神経質になっていました。そこで西ヨーロッパの各国は北大西洋条約機構(NATO)を締結しNATO軍を作り欧州各国の軍拡競争を防ぎ、ドイツは再軍備しなくても国の安全が守られることになりました。これで、西ドイツは経済復興に集中できるようになり、戦後の奇跡の経済復興を遂げることができ今や世界の大国となりました。EUの最大の経済大国として近年は中国との関係を急速に深めています。

現在中国が輸入する自動車とその部品(HSコード8703.40/50/60)の中でドイツ製が占めるシェアは30%に上ります。中国が輸入する機械(HSコード8401~8487)の15%はドイツからのものです。

ドイツの中国からの輸入金額は過去10年間で4倍に増えています。中国はドイツへの輸入の相手国としてオランダに次ぐ第2位になっています。

ヒトラーの独裁により第二次世界大戦で大きな被害を受けユダヤ人虐殺の重大な誤りを犯したドイツの経験は、国家に独裁政治と人権弾圧をやらしてはいけないという人類への教訓を残しました。今現在、中国は中国共産党の1党独歳体制で民主主義を否定し人権弾圧を行っています。

今回のコロナウイルスの発生源が中国の武漢であり、中国共産党習近平指導部の情報統制により対応が遅れて世界に感染が広がったことは明らかです。全世界の人々にこれだけの人的経済的損害を与えたことは全人類への犯罪であります。

コロナウイルスが自然発生したウイルスなのか人工的に合成されたものかを証明するのは米国でもなくドイツの報道機関でもありません。中国共産党政府が全世界に対して証明する義務があります。

ドイツはかってのナチスドイツの独裁政権の人類への犯罪を反省するならば中国との経済的な利害を優先して甘い対応をしてはいけません。

コロナウイルスを発生させ世界各国への感染拡大という世界人類への重大犯罪を起こしたのが中国共産党独裁政権である以上、中国人が自らこの政権を倒し民主化しなければなりません。世界各国は中国国家体制の改革を全面的に支持し応援しなければなりません。

ドイツに対する警告は同時に日本政府に対する警告でもあります。

人々を幸せにして豊かにする経済は、民主主義体制の下でしか発展できません。自国の経済的な利益追求のみで中国共産党との共存をしてきた米国、ドイツ、日本やその他の先進国の誤った対応がもたらした今回のコロナウイルス世界第感染は、因果応報というべきかも知れません。

(文責: 佐藤健一)


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