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これからの通関業務のトレンドにつきまして

2022年5月19日


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コロナウイルス感染とウクライナ戦争でのカントリーリスクと国際物流の対応と通関士の役割

今、国際物流は2つの大きな問題の解決を迫られています。

一つは中国のコロナウイルス感染拡大による上海などの都市封鎖で海上貨物はストップ状態。航空貨物は便数などが制限される中で、海上貨物の航空機による緊急輸送などで渋滞して中国発着の国際物流全体に大きな影響がでています。

二つ目はロシアのウクライナ侵攻による国際物流への影響です。欧州からの航空便がロシア上空を飛べないためいくつかのう回路で輸送しています。また、今年に入り北朝鮮がミサイルの発射実験を繰り返し、韓国の政権交代を見据えて、南進の危機が心配れています。さらに中国の台湾進攻などが懸念されています。

最悪の場合は、朝鮮半島での戦闘が始まれば、日韓の国際輸送貨物が輸送できない事態も予想されます。状況次第では、日中間の国際貨物のストップも考えられます。

しかし、何もできなくなるわけではありません。1951年の朝鮮動乱の時には、1945年に敗戦で焼け野原になっていた日本経済が奇跡の復活を遂げるスタートになったのが朝鮮動乱時の「朝鮮特需」です。国際物流業者もこれをきっかけに発展を始めました。

万が一の話ではありますが、朝鮮半島に貨物を直接送れない場合は、中国経由またはロシア経由(ロシアへの経済封鎖が解除された場合)で朝鮮半島に輸送されます。また、日中間の航路が使えない場合は、台湾や香港経由が考えられます。さらにベトナムやタイ、ミャンマー経由での中国への輸送があります。

このような中国、台湾、朝鮮半島の紛争が起こらないことを祈りますが、将来に、万が一に、発生した場合のことではあります。国際物流におけるカントリーリスク対応の準備はしておいた方がいいと思っております。

つまり国際物流のルート変更や船舶から航空機への変更などが発生します。この場合、通関業者と通関士は、海外拠点での通関業務の知識と語学力、そして海上、航空の通関業務どちらもできるような能力が要求されます。

万が一の場合に備え、普段から海外の通関事情、語学の勉強をしておきましょう。そもそもロジスティックスとは、戦争における「兵站」という意味でした。

これから先、世界的な経済危機、不景気が予想されます。弊社は、お陰様で国際物流企業様としっかり連携し、求職者様の確実な再就職をサポートさせていただいております。通関士としての仕事力にプラスして海外の通関事情に詳しいとか語学力がある方が早めの転職ができております。

ぜひ、通関士としての輸出入業務の技能を磨くとともに、国際貿易の知識、語学の勉強を進めてください。

また弊社「通関士ドットコム」へのご登録いただければ、ご希望条件にピッタリの転職のお手伝いをさせていただきます。

よろしくお願いいたします。(文責:佐藤健一)